ニューロフォリア GBHサンプル
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GBHサンプル

Gangster Paradiso West
ニューロフォリア/L18

GoldenBrightHopes
R-18ジョルブ/A5/40P/400円

GBH-cover-web2.jpg
ボスとの戦いで、自らの命をもって道を切り開いて散ったブチャラティ。
ところがマジョーレ教会の奇跡から再びの生と、
過去を変える選択権を与えられた。
黄金の追体験に見せる彼の覚悟とは。


表紙を今回も更紗三三さんに描いていただきました。
本当にいつもありがとうございます!
何も言うことはないです。絵に全部現れてる。そう思います。
毎度ながら、話を読み込んでの見事な同調力ですよ!

↓サンプル


 眠れる奴隷を目覚めさせたのは、まばゆき黄金の朝日だった。空から降り注ぐ陽光は風になって淀みを払い、雲一つなくなった空の、深い夜の闇を押しのけ昇る朝日は、自らの姿で新たな予感と輝かしい未来を証明してみせるのだ。

神は人間にあらがう余地を与えてくれた。ブローノ・ブチャラティは、そう考えている。そうでなければ、十二才で人を殺し、ギャングに身を寄せるしかなかった不信心な人間が、今の今まで生きてこれた理由がわからない。もし、これがすでに決められた悲劇の『運命』だとしても、『覚悟』があれば乗り切れる。
例えば、長い年月を重ねて石に刻み込まれた運命であっても、形を崩せば変えることができるのだ。そんなことを、彼の仲間が目の前で証明してくれた。だけど、どうすれば目の前の『運命』と戦う力が沸き起こるのか、そのために必要なエネルギーはどこからやってくるのか、それをブチャラティは知らなかった。
だから、より一層、この身体を照らして熱量を与えてくれる朝日を、誰よりも強く信じていた。朝日が起こす奇跡を誰よりも間近で見られたこと、そしてその朝日に愛されたことは、彼にとって、何よりの幸福だったのだ。
命つきた今、それが何よりもの希望だった。

2001/04/02 マジョーレ教会地下

 あらぬはずの光が、目の前で激しく明滅する。これは命の火花だ。激しく散るそれを目で追う。
「おぐぅ……げぼっ……」
 口の中いっぱいの鉄錆の味生ぬるい粘液。身体のありとあらゆる内蔵が悲鳴を上げてけいれんし、ひっきりなしに喉を逆流す
る血液は、一時の呼吸も許さない。
 ようやく血流の隙間、わずかに取り込まれた酸素で意識を取り戻す。だけどそこからがまたさらなる地獄だ。己の体を貫く手刀は、分断するまで執拗に、入念に力が込められていく。重ねて与えられる痛みに、やがて麻痺していた感覚が蘇る。あらゆる苦痛と、身体中を襲う熱と鋭い痛みに唖然とした。
 眼球は血に汚れ、真っ赤に歪んだ視界にぼやけて映るのは、石畳と彫刻の施された巨大な柱。太陽の光は古代から存在する石造りの天井に閉ざされて、風も通らぬ地下の空気は湿っぽく、ほこりっぽい。忘れるものか、ここはマジョーレ教会の地下だ。
 本当だったんだ。あの光の中で起こった、不思議な出来事は。
 一人演説を続ける男の声が、石畳でできた世界に反響していた。
「未来は見えない……だから人間は『運命』に陥れられる……」
 自ら望んでやってきたのだから、このくらいの試練は仕方あるまい。この苦痛全てを受け入れる。口にたまった血を吐き出し、歯を食いしばり、魂そのものを締め上げて意識を保つ。
 感じる。体の中に灯った、勇気と言う名の黄金の輝きを。
「オレには未来が見える。ありとあらゆる『運命』が仕掛けた『落とし穴』が見える。オレは決して『沈む』ことがない!この瞬間が常に『絶頂』なのだ!」
 続く独りよがりの演説を流しながら、だが、立つことに集中していた。確かに、肉体的な苦痛はつらい。その上、また愛しい人たちの命が奪われるのを目の前にするのだ。心が引き裂かれるような苦しみを、また何度も味わうのだ。
 血を吐きだしながら、続く演説に否を突きつける。
「……それは結局『運命』から……逃げている……ということだ……そんなおまえが……『運命』の支配から解き放たれることはない……!」
 やっとのことで絞り出した声で、ボスに反論した。
 今、この苦しみも経過。経験してきた過去すべてが、運命と向き合うための強さをくれた。痛みに弱い人間に、運命の茨を一歩でも踏み進むことはできない。
「俺たちは、一瞬一瞬『運命』と向き合う。最後まで……運命に逆らう……」
 ブチャラティの身体を貫く、ボスの手が震えた。
「あんたとは違うんだ。愛しているからな……そうやって……あらがった日々を……信じられるからな……その先の未来を!」
 もう、大きく斬り裂かれた身体をジッパーで縫いつけるだけの力も無い。左肩から心臓まで袈裟がけにやられている。もう心臓は鼓動していない。ただ、希望だけがこの体を動かしている。身体の奥底で黄金に輝いて、この身体を動かしている。
「見ていろ……そして、理解するといい……おまえが捨ててきた『経過』を乗り越えた人間がつかむ……輝きを……」
 ブチャラティの目は見開かれている。その視線の先には『未来』がある。それは、痛みを避けて通るボスには理解できない心境だ。心臓はすでに真っ二つ、生きているはずもないのに、それでもなお輝くブチャラティに歯噛みし、恐怖した。
「た、戯言がぁ!」
 ボスの手刀が、さらに深く、ブチャラティの身体を斬り裂く。猛烈な勢いで血しぶきが上がり、限界を超えた痛みに体が痙攣する。それでもまだ、笑っていられる。いや、笑ったまま表情が固まってしまったのかもしれない。
 だけど、体が気力についてこられるのは、ここまでのようだった。ついに意識を失って力が抜けた体は、石畳の上に崩れ落ちた。目の前には、暗闇に表情が見えぬボスと、冷たい石畳に倒れ伏したトリッシュがいる。何も知らぬ彼女の頬に、ボスの冷たい手がふれた。
「わたしをおびやかす『落とし穴』はふさぐッ!今、『過去』からのうのうとやってきた、この血の流れを断ち切るッ!」
 過去におびえるボスには、未来を繋ぐ家族までもが恐怖の対象だった。その姿は哀れであり、滑稽でもある。
ボスは彼女の首をスタンドの手刀を叩き込もうとしている。
だけど、ブチャラティはこの続きを知っている。目を見開き、この『物語』の『経過』と現れる『結果』を一瞬一瞬、二度目の光景を心に刻む。
 『運命』は理不尽かもしれない。己を陥れようとする悪魔かもしれない。でも、再びこうやって、愛別離苦の世界に落とされたことを、ブチャラティは喜んでいた。もう一度、あの『黄金の朝日』に選ばれ、その光を全身に浴びることができるなら、どんな苦痛も耐えられるのだ。乗り越えられるのだ。

 ◇ ◆ ◇

「起きましたか」
 いつの間にか、ソファの上で寝てしまっていたらしい。目を覚ますと、こちらを見下ろすようにながめるジョルノがいた。真剣な表情を崩さずに、目を開けたブチャラティを見て、ただいたずらっぽく片眉を上げて見せた。ジョルノも起きたところなのだろうか、金の巻き毛がほんの少しほどけて、顔にかかっている。そっと、丸まった腕の先でなおしてやると、ジョルノは笑った。
 どうやらジョルノは目が覚めた後、眠っているブチャラティの頭を膝に乗せて、起きるのを待っていたようだ。
「聞きましたよ。手が無いものだから、ぼくの手をずっとさするようにして眠っていたとか」
 こうしてジョルノに膝枕されていると、不思議な気持ちになる。いつの間にか立場が逆転してしまったようだ。
 ジョルノの手は、もうすでに指の先までしっかり動くようになったようだ。握っては開き、もう問題のない様子を見せてくれた。
「ところで、オレの手はなぜ、治してくれないんだ?」
 ブチャラティの手は、まだ間抜けな手首なし状態だ。
 はらりと耳にかけた毛が落ちていく。手さえあれば、もう少し上手にかけてあげられていたのになと、ふざけてにらみつけた。
「みんなは先に治療が終わって、外にでていますよ」
「ああ、そうか……それはよかった。で、この治療してもらえない、かわいそうなオレの手に、何の罪があるんだ?」
 ブチャラティは片眉を上げて、ジョルノの手の中で、ドクンドクンと脈打ちながら指が形成される、新しい己の手を見た。それを取り上げようと手を伸ばすが、ジョルノはブチャラティの手の届かないテーブルへ、ポンと置いてしまった。
「このままの方が、抵抗ができないでしょう?」
 ジョルノは、ブチャラティの股間をまさぐり始めた。
「ちょっ……待てっ!」
 手首の無い腕が、無様に宙をかく。
「あんた、相当疲れているんでしょ?朝勃ちさせてるのが気になってしかたがなくて……」
 さて、生命エネルギーだけで動く存在で、血流もないのになぜ勃つんですかね?と首を傾げながらやさしくさする。
「っ……!」
「知的好奇心、です」
 ジョルノはブチャラティの体に体重をかけて、動けないように移動しはじめた。ブチャラティは真っ赤になった顔をそむけた。
「皆は少しだけ、海を見に行っています。手首が回復するまで、少しだけリラックスした時間をとったらどうです?」
 ジッパーの下げられる音。ブチャラティは抵抗したくとも、両の拳がなければ、スティッキィー・フィンガーズの能力は使えないままだ。
「……ひ、一つ、手をくっつけてくれりゃ……ぁっ!」
 手を伸ばしてテーブルの上にある手を取ろうとするが、後少し
で触れることができるか、と言うところでかすってしまう。
「くっつけるわけ、無いでしょう?ちょっとくらい、ぼくも楽しみたいんですよ、ブチャラティ」
 ジョルノの手が、勃起したものを上下にこするたびに、背筋がゾクリとして腰を持ち上げる。テーブルに腕の先が当たり、上に置いてあったティーセットがカチャリと音を立てたが、手首に届かぬまま、ブチャラティの手は無念そうにぱたりと落ちた。
「ええ、あんたの能力がありゃ、ぼくが一つくっつけただけで、簡単に全部回復できるんです、肉体は、ね?」
 金に縁取られた美しい少年の顔が、迫ってくる。
「言ったでしょ、あんたに必要なのは、精神的にリラックスできる時間だって」
 こわばったブチャラティのくちびるを、ジョルノのくちびるがふさいだが、ブチャラティは抵抗しなかった。
「ぼくには生命エネルギーの流れが見えてる、あんたの精神がズタボロなのも目に見えているんだ。それを指摘したのは、あんたでしょうが……」
 自分のものを扱かれながらの口づけは、心臓が破裂しそうに恥
ずかしかったが、久しぶりのジョルノとの敏感な肌のふれあいが久しぶりで、涙がでるほどうれしかった。
「それとも……こう言えば……いいですか?ぼくが回復するのに必要なのは、あんたの温度……なんだって……」
 そういって、今度は手首の無くなった部分に口づけた。もどか
しくてしかたがない。わしゃわしゃと頭を撫でてくれたり、頬を包み込んでくれる、あの大きな手がここにない。
「なんで、両手を守れなかったんです……あんたは、ぼくがこの手を……好きなこと知っているだろうに……」
 困ったわがままを言いながら首を傾げ、悲しげにジョルノはほほえんで見せた。ブチャラティはゾワゾワするような快楽を与えられながら、困ったように笑うしかなかった。

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大幸妄太郎

Author:大幸妄太郎
ペル2(達淳)・ドリフターズ(とよいち)に
メロメロ多幸症の妄太郎です。女装・SMが好き。
ハッピーエンド主義者。
サークル名:ニューロフォリア
通販ページ:http://www.chalema.com/book/newrophoria/
メール:mohtaro_2ew6phoria★hotmail.co.jp
(★を@にかえてください!)

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